get ready(30代男の物欲と服ログ)

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僕らが走りに出る理由

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書くことは苦でないのと同様に、走ることもそこまで苦ではない。もともとそこまで物持ちが良い方だったり、長続きするタイプではないが、ブログをここまで続けられたのは何かアウトプットする喜びを感じられてるからかもしれない。と村上春樹まがいのことを言ってみる…

ブログを始めたきっかけはインプットが多すぎて文章化出来ずに悶々としていたからであり、消化せず煮え切らない思いが散逸していたから。とにかく書けば治まるのではないか、と。散逸から蝟集へ。それからというもの、美術館や映画を見るたびに、ちょっとでも言語化したいという強いドライブが掛かるようになった。とにかく、自分が外部から得たものは自分のフィルターを通過させて表出させる。自分ひとりしか見れないものでも良い。でも、せっかくなら少しでも多くに人に知ってもらったり有益になりうる情報が1%ほどあるかもしれない。そんな思いで描いています。ほぼほぼ自分の備忘録が中核ではあるのですが...

マラソン/ランニングを始めたのはフルマラソンに挑戦することが決まったから。4年ほど前から不定期でランニングはしていたのだが、今期に入ってようやく本格的に始めた。私にはささやかな夢がある。その夢のひとつが「槍ヶ岳登頂」だった。私にとって憧れの山は富士山でも奥穂高でも剱岳でもなく、槍だった。それを2年前に達成した。もう一つの目標がフルマラソン走破だった。ただ出場して歩いたりして完走しました、では意味がない。せっかく走るのだからそれなりに目標を持って走りたい。10月本番まであとおよそ5ヶ月あまり。厳しいとは思うがサブ4に目標を設定。そして示し合わせたかのように周りの仲間も合わせて5人ほどフルマラソンに一緒にチャレンジすることになった。であるからお互いの近況報告、タイムやペースの様子を確認しあったりしてモチベーションを高めている。このアウトプットがなければ、ただ走るというインプットだけでは、いずれ飽きてしまうかもしれない。孤独なスポーツだからこそ、周りに同じ目標を持つ同志がいることは大きい。

よく言われるようにランニングは心身をともに鍛える。心と身体との対話が生まれる。自分の体の部位を気遣いはじめる。皮下脂肪のようにまとわりついて離れない心の中の雑念を抽出して燃焼させるかのように走る。

とにかく走る理由は人の数ほどあれど、ランナーとすれ違うと優しい気持ちになれるものです。彼/彼女にも走る理由があるのだろう。でなければ夜中の皇居に走りに来ない。仕事や家族もあるのだろう。人生と人生がランニングによって交差する瞬間。 

 

走り始めてから大切にしている言葉は、村上春樹の言葉だ。正確に描写できないのだが、彼はいつもより他人から理由のない批判や否定をされて心が傷ついたとき、少しだけいつもより多く走って自分の身体を疲れさせるという。

心的な疲労や傷や痛みは見えない。だからその痛みを身体へ転移させる。身体がいつもより痛むと、その心的な作用が身体にもたらされている実感をおぼえる。これを読んでから私も精神的に落ち込むことや悩むことがあると、多く走ることにしている。すると、心地よい疲労に包まれて、悩みも自然と解消してしまう。

 

熱しやすく冷めやすい性ですが、これからの人生のなかでライフワークとして取り入れられたら、と思えるスポーツです。