get ready(30代男の物欲と服ログ)

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コート探しの終りとハードボイルド物欲ランド

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ああでもない、こうでもない、と言いながらコート選びに勤しむ日々。私は普段家事が面倒な時に、たまに中華料理屋やラーメン屋、即席蕎麦屋にいくことがあります。

そうしたときに店に入ると思うんですけど、そういう場所にカシミヤのダブルのチェスターコートとかって、ややかしこまりすぎないかなーと思ったりするんですよね。高級店なんて滅多に行かないし。

今はバブアーをよくスーツの上に来ていますが、バブアーをきながら町中華や富士そばに行くと、本当にちょうどいい。一人で黙々と食べているお爺さんやサラリーマンとも同化できるし、別にそのまま伊勢丹にも行けます。

その時に思ったんです。ああ、そうか、自分の行く場所に合うスタイルって、やっぱ気障になりすぎない、言ってしまえばそのまま競馬場に行ってもオジサンたちと溶け込めるような服装が好きなのかもな、と。

逡巡し、自己とコートについて対話する中で、このようにも感じました。つまり、スーツに合うコートはスーツ用にあつらえて、下手にカジュアルやモダンなものを合わせる必要はない、そのスーチングと普段着の境界は截然と区別する必要があるのだ、と。

HERILLやAURALEEやCOMOLIのコートもかっこいいけど、それはあくまでスーツを前提にしていません。カジュアルを前提にしています。

タイロッケンコートもスーツに合わせられなくもないけども、やはり「おあつらえ向き」ではありません。

というわけで、紆余曲折した結果、王の道、即ち「王道」にもう一度立ち帰る必要があるだろうな、と感じたのでした。

話は迂回しますが、私は10年前から、あるTwitterに相当強く影響されており、その影響はこのブログにまで色濃く影を落としています。

それは「服装哲学」というbotです。このTwitterのアカウント主さんと是非ともお話したいくらいなのですが、色んなデザイナーの名言が定期的に投稿されています。

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これを読んでさらに「クラシック」や「ベーシック」を纏うことの重要性に気付かされました。この他にも含蓄のある言葉が流れています。アイコンのサンローランも相俟って、サンローラン氏が言っているように聞こえてくるのもポイントです笑

自分がファッションに迷ったときや、離れたとき、ファッション誌でも指南書でもストリートでもなく、私にはこのTwitterがコンパスのような役割を果たしています。

さて、長い迂回路を経ましたが、トップ画像にある通り、私はラベンハムの「デンストン」というモデルのネイビーを選びました。ここ数年は「黒は極力選ばない」のが裏テーマです。

これは「デンハム」という着丈が短いものよりも、よりスーツスタイルに合うように、お尻が隠れるくらいの丈になっています。バブアーで例えるなら「デンハム」が「ビデイル」、「デンストン」が「ビューフォート」と言ったところでしょうか。フード部分は外すことができますので、私の用途(ビジネスシーン)としては外して着用することを前提としています。サイドベンツ。

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そうそう、この着丈もポイントです。今度引っ越しをするのですが、電車通勤が主になるため、ロングコートでは座席に座りにくいのですが、これなら違和感なく着席できます。通勤を考えるとやはり機動力や動きやすさは重要でしょう。

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2021年モデルからリサイズし、全体的にタイトからややゆとりのあるシルエットに変更されたようです。実際とても軽くて着やすかったです。バブアーよろしく襟のコーデュロイもナイス。

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ポケットの入り口もコーデュロイに変更されて、バランスが良くなったと感じます。

とりあえず、自分の今年の【仕事における】コート探しの旅は終わりました。かなりの欲望渦巻く紆余曲折を経た道程でしたが、最終的には、買った後も違和感の残らない、永く愛用できるベーシックかつクラシックな意匠に落ちつきました。私のバブアーやサンダースのように、ラベンハムも気負うことなく、永く着ていきたい、そんな逸品です。

 

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