get ready(30代男の物欲と服ログ)

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vitra社/イームズハウスバード購入

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家にフィギュアや調度品を置く、という行為はミニマリストにとっては棄却すべき行為でしょう。ポスターやアートを壁に飾ったり、民芸品や調度品やフィギュアを置く。それが「悪趣味」とラベリングすることを誰ができるのでしょうか。そのフィギュアや調度品にその人の思いが乗っかっているものである限りにおいて、誰からもそれを「悪趣味だ」言われる謂れはありません。

20世紀を代表するプロダクトデザイナーであるチャールズとその妻レイ・イームズも、その邸宅「ケーススタディハウス」に旅先から仕入れた様々な面白い民芸品や調度品を部屋に飾って楽しんでいたようです。

今回私の買った「イームズハウスバード」もそのうちのひとつ。イームズがアパラチア山脈付近を旅している時に出会った鳥の置物。それをイームズは気に入ってずっと家に置いていました。イームズの没後、家族の協力を得てvitra社が復刻したのが「イームズハウスバード」。

自分はそこまでフィギュアとかを蒐集して置くタイプではなく、持っているのも大好きな映画スタンリーキューブリック『2001年宇宙の旅』の宇宙飛行士「ボーマン」のフィギュアのみ。

あまりフィギュアにも興味がなかったのですが、部屋を適度にポップにしたい欲求があり、長場雄さんや坂内拓さんといった現代アーティストのポスターを飾ったりていたんです。そこにやはりポップすぎないけど親しみのあるこのバードを置きたいな、というわけで買いました。

届いたらヴィトラ謹製の箱に。ホログラムもあって所有欲を満たしてくれます。この手のオリジナルって、「リプロダクト」という名のパチモンが多いこと多いこと。僕は「リプロダクト」ってたとえばルイヴィトンの偽物のバッグを買う行為と同じだと思うので避けています。

オーセンティシティ(真正性)は大事にしていきたいし、本当のものを作るところにお金を流したい。

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外箱はホログラムシールも付いていて、オーセンティシティを感じさせてくれます。ナイスな外箱。

箱の中にはヴィトラによる、このハウスバードの説明文が英語で書かれていました。この文にまさにイームズが撮影したイームズハウスとその鳥の置物の写真が。こういう小技もニクイ。所有欲と物欲を否応なく満たしてくれます。

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それにしてもイームズの自邸、抜け感と開放感もありながら、たとえばミースのようなミニマリズムによる緊張感や厳密さがなく、親密度が高い。サイザル麻のようなラグも、ネルソンのバブルランプ と思わしきペンダントライトも、すべて参考になります。

 

開封したハウスバードちゃん。目がかわいい。

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適度な艶感があって、思った以上に存在感があります。足の部分がその質量感に抜け感を与えてくれ、このハウスバード自体で良いバランスが保たれています。

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部屋のどこに置くかはまだ明確には決まってないけど、気分によっていろんなところに置こうと思います。猫のちょっかいが気になりましたが、ウチの2匹の猫ちゃん、まったく反応せず笑 良かったです。

 

このようなフィギュアがまだヴィトラには販売されており、例えばアレキサンダージラードのフィギュアも無数にあります。

かつて憧れていた時期もあったけど、自分はミニマリストでもないので、「無駄」も楽しむ余裕を持ちたいなと思います。「無駄がないって素晴らしい」とオウガユーアスホールは歌っていますが、反対に「無駄があるって素晴らしい」と言いたい。なんの役にもたたない置物でも、部屋の安らぎになったりするものです。これからもそういった部屋の遊び心やポップさ、親密さのようなものを大切にしていきたいと思います。