get ready(30代男の物欲と服ログ)

都内/三十代男性/既婚/会社員/メンズファッション/アウトドア/音楽/ミニマリズムなど

2016-01-01から1年間の記事一覧

アウトドアの日常化-日常のアウトドア化

雑誌「GO OUT」的な都市的アウトドアの提案。ノースフェイス的な洗練されたアウトドア。それもカッコいい。が、前から書いているようにこのブログでは最高地点にスーツでアウトドアという矛盾した二項の解消と止揚に照準を合わせている。かなりざっくり言う…

「君の名は。」と「シンゴジラ」の通奏低音

<標記2作品の内容が本ブログには含まれます> もはや批評的な言説はこの2作に厚く硬い外殻を作ってしまっており、書くべきこともない、ないしは書いたとしても凡庸になってしまうのだが、それでもなお書いてみたい。少なくともいえることは2作品とも紛れ…

シュプリームのボックスロゴについて思うこと

毎年恒例のシュプリームのボックスロゴパーカーが発売され、徹夜組が何百人も並んだらしい。シュプリームの発明は、とりもなおさず赤と白の通称「ボックスロゴ」の発明においてほかない。 あのエバーグリーンなボックスロゴがあるからこそシュプリームは裏原…

The xx的な生活を志向することについて

The xxの来日から数日が経って蛻の殻状態だったけど、相変わらずxxを聞きながら生活しています。今回書きたいのは、彼らへの影響の受けっぷりと、どのようにして彼らのマインドを生活に落とし込むのかについて。という変わったものです。 <洋服> 表面から…

The xx 来日ライブ@豊洲pit 2016/12/6 レポート(感想 )

ついに時が満ちた。このブログでも何度も言及してきたThe xxが日本にやってきた。どのくらいアルバムを待っていたのだろうか…機が熟すまで3年…待てど暮らせどのライフスタイルであった… 彼らの音楽を聴いて、その音楽観が自分のライフスタイルの大きな核とな…

なぜ山ガールの服装は派手なのか?

近年増え始めたと言われる「山ガール」。おそらく山ガールは『ランドネ』『クーネル』あたりを読み、憧れはKIKIの登山=旅スタイルで、北アルプスの縦走を夢見ている。私の勝手な想像である。しかし、女子の登山の服装が派手すぎる傾向にありはしないか。女…

服の整理と数値・可視化

服の数値化 数年前から自分の服をすべて洗い出して、エクセルに打ち込んでいます。 アウター、ジャケット、ニット、シャツ、Tシャツ、トップス、パンツ、靴に分けてセルも色を変えてます。まずここで ①何着服を持っているか ②どのタイプの服が多い/少ないか …

私のカバンの中身

お題「私のカバンの中身」 はてなブログのお題を初めて書いてみます。果たして誰が興味持つのかわかりませんが… 私の仕事のカバンは手持ちの小ぶりの黒革のビジネスバッグです。普段ように使えるようなミニマルなデザインの日本製のものを見つけて買いました…

パリジェンヌはどこにいるのか?

フランス人は10着しか服を持たない 作者:ジェニファー・L・スコット 大和書房 Amazon フランス人は10着しか服を持たない2 作者:ジェニファー・L・スコット 大和書房 Amazon けっこう前に流行っていたこの本に乗じてパリの生活やパリジェンヌのライフスタ…

俺の登山道具⑥ モンベル インナーダウンベスト

またまたモンベル。確か3、4年前にエンジニアドガーメンツの鈴木氏がこのカーディガンver.を紹介してから、ファッションピープルに膾炙し始めたもののベストver. とにかく軽くて、手のひらに置いても軽さにビックリする。100g程度のウルトラライト志向。イン…

The xxの新譜発表と新曲発表に寄せて

良い作品とは、「これは自分のことを歌っている(語っている)」と思えるものだ、 というテーゼがある。 期待してゆっくりと待つということをする行為の大切さ。テレビドラマ、漫画、洋服、そして音楽。 the xxというバンドは、以前も書いているように私にとっ…

俺の登山道具⑤ mont-bell スーパーメリノウール・ミッドウェイトクルー

実質寒い。寒暖差異常。 もうこのブログでも再三言っているが、登山と日常を越境した服装を心掛けたい。ibexのメリノウールの薄手インナーを一昨年から導入しているが、メリノウールという天然繊維は圧倒的にヒートテックに代表される化学繊維よりも優れてい…

対称性の幻惑

シンメトリーに惹かれる。 均整のとれたスタイル。 無駄のないデザイン。 たとえばキューブリックの作品群。執拗に対称性へ拘泥している。 そのようすがこちら。 www.youtube.com 敬愛するthe XXのPVも、時計じかけのオレンジの冒頭みたいな ミニマルルー…

hyke×adidas 2016AW/SUPERSTAR

最近スタンスミス街中で見かけまくる。冗談抜きに1日10人は見る。マイナーなバンドがメジャーになっていく古参のファンの心情である… 閑話休題。たまたま祝日出勤の代休でお休みだったので伊勢丹で買いました。整理券もらって時間順に並び、一組ずつ店員さん…

深津絵里の岸辺の旅

<若干のネタバレを含みます> いま私が獲得している生活をすべてなげうって、どこか遠くへ行きたいという逃避行。モンパルナスのロトンドでゆっくりクロワッサンとスクランブルエッグとオレンジジュースを飲みながらLe mondeを読みたい。というささやかな夢…

持続可能性に関するノートあるいは杉本博司『ロスト・ヒューマン』

持続可能性。通称サスティナビリティ。 コーポレートガバナンスやらコンプライアンスやらビジネス的横文字で並列的に語られることが多い。あるいは持続可能な社会。リサイクル、再生可能エネルギー。 なるほど哲学や神学などの形而上学的な学問では計り知れ…

一度で良いから見てみたい

一度で良いから見てみたい トムとベックが歌うとこ ちなみにボウイとトレントレズナー ビリーコーガンとボウイ ボウイと坂本龍一 ハイドとヨシキも共演したみたいですね

村上春樹のノーベル賞を阻もうとするオジサンの愚鈍さは異常

ダンス・ダンス・ダンス (講談社文庫) 作者:村上春樹 講談社 Amazon 川端は日本の精神を繊細に綴って近代文学の到達点に至らしめたとか大江は戦後民主主義を代表する作家だとか、そういう政治性や思想性が皆無だから村上春樹はダメとか必死になって拒絶しよ…

宇多田ヒカルの喪失と再生

Fantôme アーティスト:宇多田ヒカル ユニバーサル Amazon 離別や死別の経験は愛すべき対象の喪失と言い換えができる。 フロイトがかつて人間の行為を欲動ーリビドーを準拠として思考した際に、リビドーを備給することが困難になった者は喪に服する作業が必要…

フィービーファイロ

クロエとセリーヌを一躍モードの最先端に押し上げたフィービーファイロ(フィービーフィロとも言う?)。 私が感じるにここ数年のミニマリズム・ノームコアのトレンドはほぼフィービーが作ったといっても過言ではないのでしょうか。 チェスターコートもここ…

大江健三郎と村上春樹を食べ物に例えると

芋粥とスパゲティ ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫) 作者:村上春樹 新潮社 Amazon ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―(新潮文庫) 作者:村上春樹 新潮社 Amazon ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫) 作者:…

30秒でわかる大江健三郎中期『個人的な体験』

個人的な体験 (新潮文庫) 作者:大江 健三郎 新潮社 Amazon アフリカ旅行を夢見るアラサー男に頭部が異常な子が生まれ逡巡し妻ではない女へと逃避する中で子どもの死を願うが、結局我に返って子を引き取る決意をした話。

クリスチャン・ボルタンスキー@東京都庭園美術館

ボルタンスキーをみました。パリのポンピドゥーセンターや豊島で見た以来。私の大学院の研究対象であったショアー=ホロコーストを起点に、失われた他者の記憶や面影の表象(不)可能性を問い続ける作家です。この手のアートや思想からは遠く離れていたので…

五竜岳登山160917-18

土日でマイメンO氏と五竜岳へ。 雨が降る前提だったが、結果的に山頂まで登頂することが出来た。 唐松岳、鹿島槍ヶ岳、白馬岳と登頂してきたが、五竜岳のみが残ってしまっていた。これで星座のように連綿と続く北アルプスの縦ライン東側が満遍なく布置された…

キングオブポップとポストパンクの交差

マイケルジャクソンが、ジョイディビジョンを着ていた事実を知った。 渋谷のvaporizeという、元スマパンのジェームズイハが手掛けている店にアンノウンプレジャーズの波形がマイケルジャクソンになっているTシャツが置いてあって、店員さんに聴いてみたら教…

スーツが着たい

秋の気配を感じる今日この頃。ようやくジャケットやライダースやコートが着れる...早く着たくてウズウズしている方も多いのではないでしょうか。今日はスーツについて思うことを少しだけ。 男の服装を語る上でスーツだけは譲れない。男のファッションという…

『ソラニン』と「大人」になること

我々は髪を切り、毎朝髭を剃った。我々はもう詩人でも革命家でもロックンローラーでもないのだ。村上春樹『ニューヨーク炭鉱の悲劇』ー …久しぶりにソラニンのことを思い出したので覚書。 まだソラニンを見ていない方にはネタバレになります。しかもうろ覚え…

30秒でわかる大江健三郎初期代表作

『死者の奢り』… 検死体運び大学生バイトが苦労して死体運んだのに実は運ぶ必要なかった話 『飼育』… 墜落した飛行機から出てきた黒人兵を家に捕獲して仲良くなったガキが人質にされ、キレた親父がガキの手もろとも黒人を粉砕した話

オッサン世代の若者への欲望の投射について

Ceroとシールズは似ている。 オッサン世代の欲望の投射という点において。 東浩紀がいみじくも指摘したように、シールズは実質的に旧来的な左翼おじさんの欲望を叶えてくれる若者の鏡として要請された。旧左翼や全共闘で盛り上がった団塊おじさんたちは「今…

ファッションは終わりなき旅 ーメンズファッション誌に思うことー

一生着る! 一生モノのアイテムなんかない。どうせ飽きる。 もうこれで何も要らない! またすぐ何か欲しくなる。 これ1着あれば十分! 俺に限っては、これだけは言える。 5万パーセントそんなことない。 絶対もう1着欲しくなる。 そんなこんなでスタンダー…