get ready(30代男の物欲と服ログ)

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これからの登山靴の話をしよう①

年に1度しか登山をしないとする。そのために登山靴を買うとする。

そうすると、年に1度しか履かないから登山靴に自分の足が馴染まず、毎回痛かったり違和感を感じたまま山に登らなくてはならない。登山専門店やアウトドアショップに行くと、だいたいハイカットの足首ガッチガチのソールもガッチガチのシューズを勧められて、だいたいの人はそれに疑義を呈さず買う。私もそうだった。

しかし。

このブログを読んでいただいている方にはお分かりかと思うが、登山靴にシックさは皆無だ。最近の山ガールなど原色マンセーの風潮の中、クラシックな登山靴は悲しいことに相当少ない。だいたいテキトーに入ったアウトドアショップで素晴らしい登山靴を見つけることはできない。トレランシューズにも言えることだが、とにかく装飾過多、ボリューム過多、全くもってシックでもミニマルでもないのだ。靴はファッションの一番重要な位置を占めているという点において否定する人は少ないと思う。私も一番靴にお金を投資しても良いと考えている。だからこそ、登山靴も中途半端なものではなく、良いものを買いたい、とも思うのだが、とにかく年に1度しか登らず、年に1度しか履かなかったとしたら、儚すぎるではないか。このブログの目指している「日常のアウトドア化」、日常と登山が地続きになったものとして靴を考えるならば、まずスーツに合わせるとまではいかないが、ドレスライクでシックな登山靴なるものを探求=探究する必要がある。以下は私の探究結果報告だ。結論を言えば、以下を登山靴として捉えることができず、未だ逡巡しているのではあるけれど。。

 

1ブランドストーンのサイドゴアブーツ

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四年ほど前から「サイドゴア最強説」を唱えている。ちょっとしたレストランからアウトドアまでどこへでもいけそうな面構えだからだ。サイドゴアの元祖と言われ、今ではどのセレクトショップもバカの一つ覚えみたいにセレクトしてしまっている感もあるブランドストーン。ハニカムのブログで熊谷隆志が紹介していた時は、東京で取り扱う店を探すことすら難しかったように思う。値段も上がったし...

さてブランドストーンのサイドゴアは、第一にフォルムがポテっとしていて、野暮ったいワーク感に溢れている。私はクロケットジョーンなどのシュっとしたトゥのサイドゴアが好きなので、まず除外された。歩きやすいしバックパッカーだとこれで世界中どこでもいけそうなのだけれど、唯一、この形が気に入らず、自分の持っている服どれを合わせてもこの「ポテっと」感に全て持っていかれることが間違いないので、候補から外れた。そしてよく考えたらサイドゴアのゴム部分から雨すごい入ってきそうだなあという点も心配だった。

 

2ダナーライト

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おなじみダナーライト。ビブラムのゴツいコマンドソールとオールブラック、細身のシルエットにゴアテックス。これもとてもいいなあと思っていた。SOPH.とのコラボはサイドジップが付いて着脱しやすそうだ。そう思って伊勢丹で現物を見たのだが、面持ちがやはりゴツくて好みではない。スーツやドレススタイルに合わせるのは難しそうだ。「靴を見る向き」って結構重要だと思う。だいたいの画像がつま先が手前で映っているけど、実際履くとなると、逆である。その時にダナーライトはゴツく映ってしまった。しかし、現実的に考えればダナーライトはアウトドア業界でもオーセンティックで評価されている靴ではある。しかし、これを日常に履くのはちょっと個人的には合わない。

 

3Sanders×hoboのレースアップシューズ

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これはかっこいい。私はここ3、4年ほど、このローカットをずっと履いていて、未だに愛おしく愛用している。正直再度コラボしていただいて、もう一足買いたいくらいだ。

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サンダースの良いところは質実剛健なのに靴のシルエット自体がとても綺麗で、トゥもスクエアではなく尖ってもなく、絶妙なラストに仕上がっている点であり、かつ値段的にチャーチやクロケットより安いので、慎重に扱わずガシガシ履ける点だ。そして一切主張してこない静謐な謙虚さがある。これで登山できれば間違いなくかっこいいし、仕事でスラックスに合わせてもとてもシックである。さすが英国クオリティ、ダイナイトをコマンドソールに変更依頼したhoboも良い仕事をしてくださっている。

ただ...豪雨の時はいくらコマンドソールでも終わる...泥まみれの汚れにこの美麗な靴を晒すわけにはいかないのではないか...そんな脳内妄想が繰り広げられる...

 

④スタンスミス ゴアテックス

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私はハイカットに捕らわれている。そもそもトレランはローカットだし、ハイカットを履く習慣がない私には絶対ローカットが落ち着くに決まっている。それが3足所持しているスタンスミスなら間違いない、でも雨に弱いし、と思っていた矢先、誰得なのかゴアテックス仕様のスタンスミスが登場した。謎のゴアテックス、もしかして登れるかもしれない。ソールはスリップする可能性あるけど、試してみる価値はある。スニーカー厳禁、と誰が決めたのか!  固定観念に囚われている。ウルトラライトを、軽量化を、身軽さを、シンプルライフを、ミニマリズムを志向する限りにおいて、野暮で費用対効果のゲキ悪な登山靴はまず捨象されなくてはならないのであり、スニーカーは要請されて然るべきなのだ。事実、私も何度もスニーカーで北アルプスを登ったのだが、夏季で奥穂高や槍など峻険な場所でなければ問題ないような気もしている。

しかし、まだこれに決まったわけではない。私の登山靴探求ー脳内妄想登山ーはまだ続く…