必要に迫られたわけでもないのですが、昨年簿記3級を取得して、なんとなく物足りなかったので2級まで取りたいな、と思い始めたのが昨年春。その後は休みの日は登山に明け暮れていて、ほぼ勉強はしていませんでした。昨年末から本格的に簿記2級の勉強を始めましたが、本日ようやく合格することが出来ましたので、ここにそのノウハウの一端をご紹介します。
簿記2級の勉強方法
- 自分に合った教科書と問題集を決める
まず教科書と問題集は、3級の頃から愛用していた『パブロフ簿記』を引き続き購入。
テキストを読み、そこにある基本問題を解いてから問題集に行きますが、問題集がまず難しくて挫折します。が、気にせず一周目は答えを見ながら学習。
大体工業簿記、商業簿記で1ヶ月ずつ位かかりますが、その後2週目は加速度的に速くなります。
ポイントは教科書は変えないことです。「これ」と決めたものは、そのまま使い倒した方がいいです。他に目移りしてしまうと、内容も問題の解き方の癖なども微妙に違うので、記憶に定着していかない気がします。私は3級の時にこの困難を経験しました。
パブロフ簿記は、著書のよせだ先生の解き方が手書きで書いてあるのが特徴で、実際簿記は手を動かして仕訳をするので、それがわかるのが素晴らしいです。私が選んだポイントはこの「手書き解法があること」でした。独学だとなかなかわかりにくい部分も、解法動画をYoutubeで見れるので、そこも大きなポイントです。
連結会計は何度もポイントを絞って動画を見ました。
- 2〜3周してわからなくても気にせず試験問題に接して自分の無力を実感する
これがとても大事だったと思います。もう何周も問題をやっても仕方ない、と試験問題(模試)にアタックしました。「パブロフ簿記」には、テキストに1回、問題集に2回、商業簿記と工業簿記それぞれにネット試験が付いており、計6回のネット試験のサンプルを受けることが出来ます。これがとても役立ちました。
1周目は全く歯が立たず、合格点に届きませんでしたが、では実際どういう問題で、90分でどのように時間配分や問題の解く順番をデザインしていくか、朧げながらわかってきました。
- 計6回のネット試験サンプルを、6周する
6回のネット試験を一周受けても全くわからず、逆に自分の実力のなさにショックを受けました。90分で終わることもままならず、問題文の意味もわかっていませんでした。しかし、3周目あたりからようやく点数的にも70点の平均点を超えるようになってきて、それぞれの問題の傾向もわかってくるようになりました。
例えば大問2は連結会計か株式資本等変動計算書が出題されることや、大問3の貸借対照表、損益計算書といった財務諸表の作成が確実であるという点は、もはや写経的に書くことで身体に覚えさせました。
簿記は「仕訳に始まり、仕訳に終わる」という言葉がありますが、まさにどの問いにおいても、商業簿記は仕訳が命です。何度も6回の試験を繰り返すことで「またこれかよ」的な場面が増えてくるし、逆に「またこれで間違えたのかよ」的な遭遇するミスの傾向もわかってきます。
あまりやりすぎると問題を「記憶」してしまうので、意味が薄れてくる、といった問題がありますがなにせ、最終的に6回目においては90点以上の得点が普通になり、時間も90分のうち60分で解答する癖がつくのが大きいです。
事実、私は52分で本番を終え、残りの時間35分強を見直しに使うことが出来ました。
結果、大問1は1問ミス、大問3は2問ミス、大問2.4は満点となり、8割以上の合格点で合格できました。大問5がほとんど触れたことのない問題だったので、点数が低かったですが、仕方ない...そこは開き直りました。
- 「パブロフ簿記iPhoneアプリ」を活用する
実は「パブロフ簿記」はアプリもあるのです。このアプリは仕事の昼休みや、寝る前など空き時間にサクサクと解くことができるので便利です。商業簿記の仕訳もレベル1から3までありますが、ネット試験ではレベル1の仕訳が完璧に分かれば問題ないと思います。レベル2、3の仕訳は難解で、結構心が折れます....
- 簿記系Youtuber ?「ふくしままさゆき」さんのYoutubeを見る
簿記系Youtuberでは知らない人はいない?ふくしまさんの動画は、時間は長いものの、それだけ理論的な根拠に基づいて簿記の説明をしてくださるので、よくわからない分野、特に私は工業簿記の日本語「個別原価計算」「総合原価計算」「標準原価計算」「全部原価計算」など混乱してしまったので、まず「材料費」「労務費」「経費」があって、それが「直接」「間接」に分けられるんでしたよね、っていうところから、ふくしま先生の動画にお世話になりました。
以上、さらっとですが、私の勉強方法を紹介しました。
ネットテスト問題を何周も繰り返すことによる「テスト慣れ」と、「どうしてそうなるのか」という根拠・理由を考えていくことの両輪が大切かなと思いました。
簿記2級で何か大きく変わることはないかもしれませんが、財務諸表の読み方や、CVP分析などは会社でも役に立ちそうだし、経理的なことも業務の中でおこなっているので、その自信につながったと思います。
これから簿記を受ける方の何か参考になれば幸いです。