get ready(30代男の物欲と服ログ)

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インディビジュアライズドシャツのキャンディストライプオックスフォードシャツ

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師が走るスピードが毎年加速している気がします。今年最後のブログになるでしょう。物欲の年末調整としてオックスフォードシャツを買いました。こういうのは新年一発目にお店が取り上げそうなものですが、勝手に先取りです。

男なら誰もが一度袖を通すであろうオックスフォードシャツ。僕も10年前はスコット・スタンバーグの手掛ける「バンドオブアウトサイダーズ」のオックスフォードシャツを4着ほど持っていました。バンドのオックスフォードは細身で旧来のトラッドなオックスフォードとは一線を画していました。トムブラウンによる「アメトラのモード化」の隆盛に呼応するかたちで「バンド」の細身オックスフォードも要請されたのかもしれません。

が、ピタピタしたオックス流行から10年経ったいまそれらは手放され、今僕にはほとんどオックスフォードを持っていない事実に何か後ろめたさに似た不安を抱えていました。「実質的なシャツが欲しい」と思い、僕が思い浮かんだのはブルックスブラザーズ。でももう少し気が利いたものが良いのかもしれない、ということで、インディビジュアライズドシャツのものを初めて購入しました。

スーツに合わせるドレスシャツは鎌倉シャツで採寸したオーダーものなのですが、アイビーに着こなすならやはりココのシャツを気兼ねなく羽織るくらいが良いのかなと。友人と訪ねたのは原宿のユーソニアングッズストア。ここが良かった。僕のハマってるものが散らばっていて、目が回る。

まずはお目当てのキャンディストライプのシャツがあったので、試着…と思ったけど採寸してもらうことに。店員さんもとても親切で話が盛り上がり。僕は首が手の長さに比べて太いので、ネックを大きくすると袖が長すぎるんですよ。オックスフォードシャツを着るときは大抵ノーネクタイかつ、第1ボタンは開けるのでネックはジャストで決めました。結果ネックは15 1/2というサイズ、裄丈33というものに。フィットも「クラシック」「スリム」「スタンダード)がありましたが、余裕のあるサイズ感が魅力の「クラシックフィット」に。

袖周りにもゆとりがあって、いかにも「アメリカにいるおじさん」みたいな、いなたいシルエット。ただ、これが最適解かわからないので「スタンダードフィット」も試してみたいです。以下クラシックフィットの説明。

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アメリカンヘリテージを色濃く感じることのできるCLASSIC FIT。創業した60年代より、ニュージャージー州に構えた自社工場での製造に拘り、ブルックスブラザーズをはじめとするトラディショナルブランド・ショップのカスタムオーダー部門を請け負っていた背景なども加味すれば、最も「らしい」スタイルと言えるかもしれません。それもそのはず、カスタムオーダーからレディメイドに踏み出したINDIVIDUALIZED SHIRTSの最も古いフィットこそ、このCLASSIC FITなのです。

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サイズ16だと全体的に大きくて、今っぽく裾を出して着る分にはいいかもしれないけど、僕はタックイン前提なので、そうすると若干もったりした印象に。

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インディビのシャツは美しいとか、そういう類のシャツではなくて、「正統なアメリカのシャツ」っていう部分に価値があると思っていて。普通に外見からでは「良いシャツ」とはわかりにくい。

ジャストのシャツを買うなら鎌倉シャツのオーダーで十分。でもなんか足りないから買ってみたこのシャツ。まだ「良さ」なんか分かってない。

そもそもシャルべのシャツとユニクロのシャツだって区別がつきにくいかもしれない。本人の心持ちがデカいですよね。「俺は今アメリカントラディショナルの霊感を受けている」くらい思わないと、シャツに高額は出しにくい。事実として、ドレスシャツに関して僕は鎌倉シャツ以上の値段は出したくない。Tシャツと同じでシャツも消耗品なんですよ。特にエリ。でもユーソニアン(インディビ本店)の店員さん曰く、襟だけ交換もできるとのこと。ただ同じ生地はないのでクレリックになるとのこと。でもそれも良いな。パラブーツのソール交換みたいに長く愛せるのは素晴らしい。

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キャンディストライプのオックスフォード、というのもクラシック過ぎて誰も手を出さないのか、密かにセールになっていました。キャンスト自体は初ではないのですが、やはり一枚で着るには柄シャツの中でも一番着やすいかと。

蘊蓄についてはシャツ素人なので曖昧な説明になるため避けますが、「普通のオックスフォードシャツ」なんです。なんの変哲もない。基本です。白米みたいなもんです。これをどう味付けしていくのか。今日は味付け海苔みたいにこのシャツの上にアナトミカのネイビーのベストを合わせてみました。完全にフレンチーアメリカーブリティッシュを越境するトラッド好きになってきています。アイビーやプレッピー、そこから派生したヘビーデューティスタイルについては現在改めて勉強している最中です。温故知新スタイル。

そしてアイロンはかけずに洗いざらしで着たい。もちろんタックイン。靴はスエードのローファーやモカシン。シャンボードでも良いな。

故・中村勘三郎も「「型破り」をするにはまずは徹底的に型を知らなくちゃない。じゃないと型を破れない」と言っていました。

じゃあこのオックスフォードの粗い目だったら、パンツはUSチノかベイカーかデニムだよな、とか、冬ならコーデュロイかツイードトラウザーズだよな、とか。とりあえず基本=型を押さえておきたい。そしてその型の徹底をすることによって初めて目覚める「型破り」=スーパーオリジナルを垣間見ることができればと思います。あ、とりあえず中古でスタンダードフィットのインディビも買ってみました。シャツの二次流通市場、めちゃくちゃ安いですね。

そういえば最近、ユーソニアングッズストアに行った影響もあって買いましたよ、小林泰彦氏の『ヘビーデューティの本』を。

 

ファッションに興味のある男性ならみんな読んでるっていう噂ですからね。『チープシック』に並ぶクラシックなんですが、なぜか今まで買っておらず、重い指を上げてAmazonでポチりました。

「ヘビーデューティ」とは「制服的」であるという意味において『TAKE IVY』に隣接している、と小林氏は語っていました。さらにヘビーデューティとアイビーを足した「ヘビアイ」なる概念も提唱。内容も興味深く、1977年当時のアウトドアシーンが些細な情報とそのほっこりするイラストと共につまびらかにされています。

シエラデザインズ、エルエルビーン、エディバウアー…登山やアウトドア好きとしては今一度マウンテンパーカーに回帰して見たいという思いが強まっています。

今年も物欲という灯火を高く掲げて、その種火を絶やすことなく金という薪を焚べに焚べた一年でした。来年の物欲予想図も描きつつ、思いがけない出会いも期待しながら楽しみたいと思います。

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