get ready(30代男の物欲と服ログ)

都内/三十代男性/既婚/会社員/メンズファッション/アウトドア/音楽/ミニマリズムなど

Heugnというブランドについて私が知っている2.3の事柄(2023ss)

 

 

年始にうっすらと決めていた服の買い物リストを確認しました。

 

一月 ジャストサイズのモックネックニットかアナトミカベスト

二月 アローズのチノ

三月 オックスフォードシャツ チノ

四月 パラブーツ シャンボード チョコ

五月 ベルト

六月 なんかのシャツ

 

2023年もまだ一月しか経過してませんが、1月もそこそこ買い物を飛ばして、余裕のある限りは2月も買っていくと思うので笑、6月まで選んだものは予定通り買えそうです。ちなみに上記、2月と4月のものは先般購入しました。

振り返るには短い間ですが、まだ正月との自分の感覚に乖離もなく、季節も変わってないのでまだこの物欲リストは有用なものかと思います。

たとえば先日ご紹介したアナトミカモックネックニットは、シオタのベイカーにもリゾルトにもアローズのチノにも合います。アナトミカのベストも然り。買い物って、適当に出かけた時に偶然「なにこれカッケェじゃん!」って感じて衝動で買うのも最高なんですけど、こうやって吟味して買うのも楽しいんです。というより私の場合の物欲や買い物は後者のパターンが多い。

買い物においてはなりたいイメージが漠然とあるんですよね。「昔のアメリカの労働者が」とか、「フランスにいるおじさんが」とか。よく考えてみたら、服装の参考にしてるのが50代とかおじさんになってきました。まあ、自分が36にもなればそれも仕方がないことなんですが笑

そのイメージを膨らませるのが楽しいというか、COMOLIやアナトミカとかが好きなのは、それらの服が初めから「どこの時代か、どこの国かわからない」匿名性が高いからじゃ無いかな、と考えています。

気付けばインスタでスタイリングしている方の投稿も見なくなりました。そもそも、1人で野外で撮影してるのか、奥さんや子供に撮影してもらってるのか、よくわからないんですよね。

今っぽいファッションYouTuberと呼ばれるものもあまり見ることはありませんが、赤峰幸生氏と大島拓身さんものはクラシックで上品なカジュアルを落ち着いた雰囲気で紹介しているので、たまーに拝見します。

 

閑話休題。

 

そんな中、ユーゲンHEUGNという日本のブランドの春夏が立ち上がりました。LOOKも素晴らしく、久々にドメスティックでの物欲が湧いてきました。

「HEUGN(ユーゲン)」

 

「幽玄」“ 物事の趣が奥深くはかりしれないこと”の意に由来

このブランドは、

日本人の持つ“ 奥深くて、はかり知れない美 ”を追求し、

“伝統”と“いま”の狭間を探ります。

 


仕立てが良くシンプルで上質、上品で奥深い美しさ。

好きな服を大切に着込むことで世代を超え受け継がれ、

そして価値を増す服になること。

 


“ ずっと長く着たいと思える服 ”

人の思いを繋ぐ、大切な物作りを根底に行っていきます。

一昨年くらいから気になってはいたのですが、なかなか取り扱うお店や品数が少なく、実際に着てみる機会がないまま来てしまいました。

ユーゲンの服はCOMOLIやAURALEEとも違う「品の良さ」や「上質さ」が魅力なのでは、と思っています。一度シャツを試着したのですが、今っぽいビックシルエットではなく、きちんと肩のラインに合わせたつくりで、身幅はゆとりがある。ジャストに見えて、そうでもない、面白いパターンだったことを記憶しています。

そして今季のルックがカッコよすぎました。

http://www.heugn.com/2023ss

子供っぽくならない、落ちついた大人へ向けてのドレスとカジュアルのあいだ。

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ブランドのアイコニックなアイテムにもなった、Albertというハーフコート。

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個人的にコートは襟が命であり、そこにブランドのスタイルが現れていると言っても良いと思っていますが、このコートの襟は、その角の丸みと襟の太さが最高です。現行のバーバリーやグレンフェルにもこんな襟はありません。

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このスウィングトップも数年前から出ていましたが、スウェード素材。バルスターのヴァルスタリーノも憧れではありますが、よりミニマルなのはユーゲンかな、と。落ち着いた中にも色気を感じさせます。

かつてトムフォードはその監督映画『シングルマン』のインタビューで、「セクシーさは、たとえばネクタイの紐を解いたときに出る」ような趣旨のことを言っていましたが、規律的なスタイルのちょっとした緩み、崩しに色気は宿るのかもしれません。

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ほかのLOOKも洗練されていて、ほどよい抜け感があります。

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ジャスト、スリム、オーバーサイズ、このブランドにはそのような概念もなく「細身でもワイドでも良い」というような寛大さも感じさせます。ガチガチのヨーロッパでもなく、アメカジでもなく、ミリタリーでもワークでも無い。でもユーゲンの目指している「ずっと着られるもの」という旗印の元に集まったベーシックには惹かれるものがあります。

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ベルトもブラアンヌバックの色と質感が素晴らしい。
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リネンのブレンドされたフレンチアーミーっぽいカーゴパンツも実に洒脱ではないでしょうか。

 

COMOLI、AURALEEでもない、かといってアナトミカやシオタのようなアーカイブとも異なるユーゲンの世界観、そこまで世界観や思想が強く押し出されていないところも、デザイナーの小山さんのセンスや、お人柄なのでしょう。

今後もユーゲンというブランドに注目していきたいと思います。男心をくすぐるカッコよさです。

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