気楽に着れるダウンをさがしていて、MUJI Laboの撥水ダウンジャケットを購入しました。
今や市民権を得たダウン。バリエーションがありすぎてなかなか「コレ」というものが見つからなかったのですが、ついに見つけた感がありました。
ムジラボはNハリウッドの尾花大輔氏がデザインを手がけていることもあり、もともとNハリウッドも好きだった私にとっては信頼のおけるブランドです。
ムジラボの服は基本ユニセックスです。妻もムジラボを愛用していますが、下手すると兼用もいけなくはないです。
というのも、まずサイズ展開がとてもユニーク。
この画像だと、172センチ58キロの私は「S-M」サイズに該当します。そしてこの「S-M」サイズのレンジも広い。オーバーサイズに着ても良いし、ジャストに着ても良いような、絶妙なパターンの服になっています。
その証左として、コーデュロイのシャツコートをしきりに試着してるお爺さまが居たのですが、非常に似合っていました。老若男女が着ても変に子供っぽくないシルエットというのは素晴らしいと思います。
さて、ダウンですが、私はかつてノースフェイスのヌプシやバルトロも着てみたものの、何かしっくりこなかったし、ウールリッチもカナダグースもしっくり来なかったのでした。
今回ムジラボのこのダウンを購入した理由を4つ挙げてみます。
1.ダウン感のないミニマルなデザイン
およそダウンというのは、その「モコモコ感」が不可避につきまとってきて、着てもカッコいいとはなりにくいものです。この「ミシュランマン的困難」ともいえるダウンの宿命的困難を克服したのが、たとえばカナダグースでしょう。前面にダウンのキルティングを出さないことは、まずその「ミシュランマン的困難」を克服します。
このムジラボのダウンも同じ系譜にありますが、カナダグースではなく、尾花大輔さんが精通しているミリタリーをデザインソースにしていると考えられます。
たとえばECWCS(エクワックス)のレベル7 コートです。
このミリタリーコートに近しいデザインを採用し、そのミリタリー的な意匠であるワッペンなども排除して、誰でも着やすいものに作り替えています。
あるいはUSミリタリーのモンスターパーカ。ワイルドシングスのものが一時期人気を博していましたね。
無駄な機能を削ぎ落とし、子供っぽくないダウン。フードもなく、襟が立ったようなデザインなので、ブルゾン的に着ることが可能です。
2.比翼仕立てでジップやボタンが隠れるデザインと、ほどよいオーバーシルエット
実はこのダウンに酷似しているものがムジラボではなく、無印良品のダウンから出ています。
こちらも試着してみましたが決して悪くなく、シルエットなども無印とほぼ一緒です。
ユニクロUやプラスJのデザインをユニクロがオリジナルで取り入れる手法に似てますね。
ただ、ジップがワンウェイでダブルジップではないので、シルエットの調整がしにくく、
ジップが出ていることによってダウン感やスポーティー感が出ている気がしました。
一方でムジラボのダウンは比翼仕立てになっており、かつダブルジップ、ボタンも付いています。これによってすべてジップを閉めた時にも
ジップが隠れ、ミニマルな印象になります。
シルエットが現代っぽい。ヌプシやバルトロは一見ストリートですが、意外にジャストな作りでオーバーサイズにしないと抜け感が出にくいです。現に数年前バルトロが流行りに流行った時は、バレンシアガのトリプルSやYeezy にスキニーに合わせてる成金ぽいひとやチャラ男っぽい人が多かったように思います。
一方でムジラボのダウンは、どちらかというと私の好んでいるCOMOLIやAURALEEなどのコンテンポラリーなワードローブに近しいです。
実際、昨年COMOLIより発売されたナイロンショートジャケットにかなり似ていると思いました。
肩も落ちていて、着たら丸っとしたコクーンぽいシルエットになります。好き嫌いはあると思いますが、COMOLIの服をほぼ休日着てる私としては、試着した時にCOMOLIの服に似たしっくりさを感じました。
3 絶妙なカラーリング
黒、チャコールグレー、ダスティブラウンという3色展開ですが、試着してみてどの色も捨てがたかったです。黒、チャコールグレーも併せやすく、最後まで迷いました。自分のワードローブの併せで考えた時に、黒だと重すぎるかな、と感じ、ダスティブラウンの、絶妙な色具合にやられてしまい、購入に至りました。
なんか昔のアントワープ系にありそうな、リックオウエンス(分かる人には伝わるはず…)のようなグレーベージにブラウンを混ぜたような絶妙な色なんです。ブラウンとベージュの間のような。黒もダークネイビーみたいで良かったし、グレーもストイックでカッコよかったです。グレーは地味になりがちかもしれないので白など明るい色で合わせると良いなと思いました。
生地はダウン特有のテカリが抑えられると、普通はマットな質感にいきがちです。ユニクロのダウンも、無印のインラインもマットな質感です。
ですがムジラボのダウンは、マットな中にナイロンの特有の艶感がほんの少し感じられ、生地にもザラっとした表情があります。撥水加工が施されているため、雨も安心です。
ブラウンですとその表情が伝わりやすいような気がしました。もちろんグレーもミニマルでスタイリッシュな雰囲気です。黒も言わずもがな。
4かなり軽い!(ウルトラライト仕様)
私は登山の記事でずっとウルトラライト登山の話をしていますが、このムジラボのダウンも軽い!アバウトな測定ですが430gほどです。
普段COMOLIのコートは1000g越え、バブアーももちろん1200gくらいいくので、かなりアウターでは軽い部類です。
カナダグースなども1000gは越え、パタゴニアもシェル付きのダウンブルゾンなどは900g程度するので、それを考えるとかなり軽いです。
普段着は特にULギアにこだわるわけではないですが、ここまで良いデザインで、なおかつ軽いというのは素敵です。
ムジラボダウンのデメリット
ここまで買った理由を3つご紹介しましたが、デメリットもあります。
まずはポケットの位置が悪いことです。
ミニマルなデザインに特化しすぎたのか、ポケットが身幅の両極端にあり、手の出し入れがしにくいです。結構腕を上げながら横に手を入れないといけない。これはもう少し自然な位置になってほしいですね。
ポケットが真横で、少し下に深さはあるのですが、モノが落ちないかも若干心配です。ちなみにポケットにはジップがありません。
それとダウンの内側にポケットもあれば尚良いと思いました。
外側に無駄な胸ポケットなど無いのも素晴らしいです。
定価は15900円。絶妙な価格設定。安っぽさはないので、バルトロやカナダグースに食傷気味で、コンテンポラリーかつミリタリーデザインが好きな方には間違いなくおすすめできます。
タートルネックやフーディにも合わせたいです。
※今日行ったJJJのライブが素晴らしかったです
JJJ - STRAND feat. KEIJU (Prod by KM) 【Official Music Video】 - YouTube
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