会津駒ヶ岳の翌日、燧ヶ岳に登りました。前日午後から七入キャンプ場に幕営し、初卸のヘリテイジのソロテント「クロスオーバードームf 2G」を張りました。このテントを選んだ理由は、①超コンパクト(500mlペットボトルくらい)、②軽量(540g)、③ダブルポール(耐風性に優れている)の3点になります。とにかくテントを幕営する時間が短く、3分ほどで終わってしまい、友人も驚きの速さ。本当にシンプルな作りも気に入っています。ネガティブなポイントしては色が黄色なこと。黄色は虫が寄ってきそうな色で嫌だなあと思っていたのですが、今回はそこまで過剰に虫が来ることはありませんでした。
マットはサーマレストの「ネオエアーウーバーライト」。真夏だからか、120cmというマットの短さも気になることはなく、一緒に持っていた「山と道ミニマリストパッド」と合わせて快適に寝ることができました。ウーバーライトは6cmもの厚みがあるので、クッション性もよく、反発も気持ちいいです。R値=2.3で、夏〜秋用に適しています。
ちなみに、R値とはマットの断熱性を表す数値で
■R値1.0以上 → 春、夏
このように固定することで、寝るときにエアピローが暴れ回ってどこかに行くことはありません。
一時期は品切れが相次いでいましたが、今は安定的に手に入るようなので、値段も手頃ですしお持ちでない方はULへの一歩として本当におすすめです。私もここ2年、これしか使っていません。
さて、肝心の宿泊ですが、テント内の室温は大体17度くらいだったでしょうか。少し肌寒く、アイスブレーカーのメリノウール長袖の上にSTATICのAdrift crewを着ていましたが、それで事足りました。保険としてmont-bellのスペリオダウンベストを持ってきていましたが、使いませんでした。今、STATICってYAMAPストアでも売ってるんですね。素晴らしい。
STATIC(スタティック) / アドリフトクルー/ブラック/UNISEX | YAMAP STORE(ヤマップストア)
川沿いでの宿泊でしたので、夜露がすでにテントに付着してき始めてました。クロスオーバードームはシングルウォールですが、透湿性があり、多少の結露は塞いでくれるようです。ただ草むらでもあったので、結構テント内に水滴が夜付き始めました。使用者のブログや動画を見ていたのでこれは想定内であり、その対策として購入していた吸水クロス(58g)が非常に役に立ちました。これはテント泊における結露対策のみならず、雨の登山の際、テント内がびしょびしょになる危険性がある際にも活躍してくれるでしょう。私もULマインドが先行しすぎて「結露なんて手ぬぐいで防げるだろう」と思っていましたが、段違いの活躍ぶりでした。前に友人がSpeedoのセームタオルを持っていましたが、まさにそれと同じ効果でしょう。乾燥するとガビガビになるので、ジップロックとか、既存の袋のまま持っていくのが良さそうです。
そんなこんなで、結露してくると、床からの結露もあるわけです。その時にグランドシートがわりに使っていたエマージェンシーシートが役に立ちました。今後もグランドシートは必須に変わりありませんが、コンパクトになるエマージェンシーシートが便利であり、あらゆるグランドシートの中で最軽量かつ安価な部類に入るでしょう。50g程度です。
というわけで、安眠もできたわけなのですが、反省点としては20L以下のコンパクトパッキングを志向していたのに、食糧や2.5Lの水を考慮せずにいたので、その分がどうしても20L以下のバックパックでは難しく、日帰りは良いとして一泊二日は結構厳しいということがわかり、早々に挫折しました。やはり一泊二日は多少の荷物の余裕(結露によるテントや服の膨張など)があるザックで行く必要がありそうです。
あと、このクロスオーバードームには前室がないため、テント内で火を用いた加熱料理ができません。すなわちお湯が沸かせないので、友人にお湯をおねがいするか、非加熱料理にする必要があります(尾西のアルファ米も水で出来るのですが)。
その辺りも考慮しながら、天候が悪い際の食事も考える必要がありそうだと感じました。
就寝時で言うと、川の轟音があったのにも関わらず、普段寝付けない自分にしては結構寝れたので、それは良かったです。全く翌日の登山パフォーマンスが違いました。
あとはダウンシュラフも結露などで収縮してしまうので、撥水ダウンかやはり化繊が良いかな、などと考えてしまう部分もあり、テント泊は終わりなき旅であることを再確認できたテント泊でした。