get ready(30代男の物欲と服ログ)

都内/三十代男性/既婚/会社員/メンズファッション/アウトドア/音楽/ミニマリズムなど

Heman Miller ネルソンプラットフォームベンチ

f:id:remontea0710:20231023152945j:image

ジョージネルソンのプラットフォームベンチを購入しました。

これでハーマンミラー社の製品はイームズコントラクトテーブル、ネルソンバブルランプに次いで3作品目の購入となります。

ローテーブルの選択肢は3つ。ネルソンベンチ、Knollのラッチオテーブル(マルセルブロイヤー)、USMの正方形のテーブルです。その中でラッチオテーブルの黒は最後まで候補に残っていました。まずマルセルブロイヤーのKnoll社のチェスカチェアと親和性が限りなく高く、間違いなく部屋が締まる点です。

 

makkikka.hatenablog.com

そのほか、USMハラーのシェルフも購入しているので、そのスチール枠がとても部屋に抜け感とポップさと高級さを与えてくれるUSMの質感も候補だったんです。ですが、一度ハーマンミラーに出かけた時に入り口に置いてあったネルソンベンチを見て天啓が降り笑、これしかないんじゃないかと思うようになりました。

ところで家具とは「いつか買おう」と思っていても現在の円安や物価高騰により、買うタイミングを逸すると廃盤になったり、より高い値段になるのが通説であり、「今が一番安い」という感覚を持たねばならない、と感じるようになりました。服や靴やその他<消耗品>と違い、ロレックスの時計のように「良い」家具はいつか「家宝」になる可能性もあります。例えば今買うのを躊躇って10年後に買ったとしても価格は上がっているだろうし、もし今買っておけば自分の残りの人生で按分すれば安いと言えます。「人生の残りの日数」でモノの値段を考えた時、「今買うのが一番安い」と言えるのではないでしょうか。

ということで、自分のなけなしの貯金をチビチビ崩しながら家具を揃えてきたわけです。今まで紹介した全ての家具に置いて、買ってよかったと思えますし、何よりも家がとても居心地の良い空間になり、毎日仕事帰ってくるのが楽しみになりました。間接照明の一つひとつのスイッチを押すことも喜びになっています。

さて、そういったマインドで、どうせ買うなら今買おう、と一念発起してネルソンベンチを購入しました。信頼と実績の「CASE STUDY SHOP NAGOYA」さんで購入。ここのオーナーさんのブログはおそらくミッドセンチュー名作家具のブログの中で最も読まれているでしょう。他のミッドセンチュリー系ブログもこのオーナーさんのブログの濃度を希釈したものであり、それだけミッドセンチュリーに知悉してらっしゃいます。すごい知識量ですので私もいつも拝見して勉強させてもらっています。

blog.casestudynagoya.jp

前回のコントラクトテーブルも買わせていただき、今回も購入した次第です。

このネルソンベンチ、どの部屋にも合うんですよね。和室でもリビングでも。そして使い方もベンチからコーヒーテーブル、物を置く飾り棚的な要素としても使えて、その用途を所有者に委ねている。

色がメープル材の天然木と脚部分の黒で、このコントラストがたとえばチェスカチェアの籐編み部分と黒枠の色を拾っています。個人的にリビングは木目の色と、白、黒で合わせてきているので、その条件にもマッチしていると感じています。恐縮ながらCASE STUDY SHOP NAGOYAさんのブログにて紹介していただきました。それにしても他の家具も全てお見通しされてしまいました笑

blog.casestudynagoya.jp

 

まだまだ未完成の部屋なのですが、個人的に変えようと思っていたカリモク60のKチェアも、なんだかブログで紹介いたダクト悪くない気もしてきて笑、本当はネルソンデイベッドが欲しいのですが、とりあえずはこれで様子を見ようと思います。今後も飴色にメープル材が経年変化していくのが楽しみですし、今買えてよかったなと思います。

部屋を引き締めるわけでも主役になるわけでもないけれど、そのデザインがモダンでありながらも親しみやすいおかげで、和室から洋室、北欧からモダン系までどのような部屋にも溶け込むのが魅力的です。

最近はミニマリズム的なギャラリーのホワイトキューブっぽい部屋や、物を極端に少なくする部屋が流行っているようにも感じます。冷たく硬質な印象です。私はその逆に、ネルソンやジラード、ひいてはイームズの家具の魅力は、一言で言えばその「親しみやすさ」にあると感じています。傷ついてもいいし、それも味のひとつだよね、と捉えていけるような寛大さとも言えるかもしれません。ジラードのポスターやマグはポップだし、イームズやネルソンの家具も行きすぎないモダンさを兼ね備えているお陰で、70年後の現在でも通用する、時代を貫くスタイルを獲得しているんだと思います。

自分にとってのハーマンミラー社の家具は、ただの家具ではなく、その思想やデザインそのものを家具に落とし込み、さまざまな変革を「家の中」に落とし込んだこと自体が非常に魅力です。これは無印やIKEAやニトリには無い「カルチャーの創出」とも言えます。そこにはベルトイアが居たし、ノルが居たし、サーリネンが居た。そのカルチャーの中心にいたネルソンのデザインが家に置いてある、ということは非常に喜ばしいことです。無論、過去ではなく、現在のアナスタシアデスのICライトやグルチッチのスツール、バーバー&オズガビーのベルホップとも交響する現代性を兼ね備えています。

その意味において僕は「ミッドセンチュリーモダンは<過去>ではなく現在に通底している」と感じています。

f:id:remontea0710:20231023153013j:image

※ジラードのマグカップにコーヒーを入れて、ネルソンベンチに置く。これがしたかったんです笑